アスリートと腸内環境

アスリートの腸内細菌の特徴:一般人と比べて腸内細菌の多様性が高い。

高強度運動を30~60分間、週に3回、 6 週間継続して実施することで、BMIにかかわらず酪酸産生能を持つ菌(例:Collinsella、Faecalibacterium、Lachnospira)が増えるが、運動習慣をやめると減少する。

酪酸が腸内でふえることのメリット

免疫機能の調整(食物アレルギー、炎症を防ぐ)や腸内環境の改善(腸内を弱酸性に保つことで悪玉菌の発育を抑制、善玉菌が住みやすい環境を作る)、大腸の健康維持(粘膜のエネルギー源となり粘膜免疫の活性化、腸の全道運動促進)、炎症性腸疾患予防、大腸がんの抑制など、多くの健康効果をもたらす。

マラソンランナーではベイロネラ属(Veillonella)という細菌が増加しているという研究結果がある。

ベイロネラ属が増えると


運動能力を15%も向上させる可能性がある。(ベイロネラ属の細菌を移植されたマウスが、移植されていないマウスに比べて平均で13%長く走り続けることができた)

乳酸をエサにして酢酸とプロピオン酸という短鎖脂肪酸を生成。短鎖脂肪酸はエネルギー源として利用され、持久力の向上に寄与する。
腸内環境が整うことで、遅発性筋損傷の予防や回復力の向上につながる。

参考資料

https://www.nsca-japan.or.jp/journal/27_7_11-17.pdf

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