先日参加したスパルタンレース練習会では、定番のSandbag carry、Rope climb、Tyrolean Traverse、Multi rigといった障害物に加え、シャトルランやリレー、タッチフットボール、ドッジボール、大縄跳びといった球技・集団運動も取り入れられていました。単なる体力トレーニングに留まらず、多方面に刺激を受ける時間でした。ここでは、その中で得られた「学び」を整理してみます。
1. 競い合いが引き出す“隠れた強度”
ランニングやリレーのように、他者と同じ条件で競い合う場面では、普段の個人練習では出せない強度に自然と引き上げられます。
- 心肺機能:無意識にペースを上げられる
- 精神面:競争による緊張感が集中力を高める
- リズム感:周囲の動きに合わせることでテンポが整う
一人では到達できない負荷領域に踏み込めることは、まさに集団練習の最大のメリットといえます。
2. 視覚刺激と「理屈を超えた学習」
人の走り方や動きを横目で見ながら動くと、自分のフォームに修正が入ることがあります。これは言葉で説明しづらい「視覚刺激による学習効果」であり、ミラーニューロン的な作用とも言えます。
理屈で考えるトレーニングも大切ですが、雰囲気や空気感から動きを吸収する体験は、集団でないと得られないものです。
3. 球技が育む“認知スキル”
タッチフットボールやドッジボール、大縄跳びなどは、一見遊びに見えて実は高度な能力を鍛えます。
- 視野の広さ:周囲を同時に観察する
- 情報処理速度:瞬時に「誰にパスするか」「どこに動くか」を判断する
- 同時処理能力:走る・考える・声を出すを並行して行う
- コミュニケーション:言葉・アイコンタクトで意思を合わせる
これらはスパルタンレースで「どの障害物をどのルートで攻略するか」を瞬時に決断する力に直結します。
4. 本番に向けた応用力
スパルタンレースは屋外で行われ、天候・気温・地形などの変数が常に存在します。
- 雨で滑りやすい → 握り方や体の使い方の判断。
- 日差しが強い → 体力配分を調整
- 混雑 → 他選手を避けるライン取り
- 地面の変化から動かしやすい障害物の選択など
こうした「即時判断と適応力」は、まさに今回のような考えながら動く練習で磨かれる部分だと実感しました。
まとめ
今回の練習会を通じて強く感じたのは、集団でのトレーニングは単なる体力強化に留まらないということです。
- 他者との競い合い → 強度と精神力の向上
- 人の動きを観察 → 感覚的学習
- 球技や遊び → 認知スキルと適応力
スパルタンレースは「体力×判断力×適応力」が試されるスポーツ。だからこそ、集団練習には個人練習では補えない大きな価値があるのだと思います。今回練習会に誘ってくれた仲間にも感謝です。