運動ホルミシス:適度なストレスの健康効果

ホルミシス効果とは

ホルミシス効果とは、低用量のストレスが生物機能を改善する現象を指します。この概念は運動にも適用され、「運動ホルミシス」として知られています。

運動ホルミシスの特徴

適度な強度の重要性
運動ホルミシスの効果を最大限に引き出すには、適切な強度の運動が重要です。

  • 低強度運動(LE):海馬の活性化や記憶能力の向上に効果的
  • 中〜高強度運動(IE):骨や筋肉など運動器系のトレーニング効果が強い

しかし、過度な高強度運動はストレスとなり、効果を抑制する可能性があります

※ どこから過度な運動になるか、それは個々人によって異なり明確に定義するのは困難です。参考までに私が意識していることを挙げたいと思います。

  • 毎日決まったストレッチと低負荷可動域トレーニングを行い違いがないか確認する。
  • 違和感を感じたまま漫然としない。特定の部位の違和感が続いていたら休める。
  • フォームを日々見直しどのフォームでどこの負荷が軽減されるかを確認する。
  • トレーニングプログラムを定期的に入れ替える。

トレーニング習慣が長い人ほど個人個人の体の癖があり、施術家も把握しにくい場合が多いと思います。一般的な施術でかえって悪くなったと聞くこともあります。自分の体の癖は自分で把握し、メンテナンスできるようにしておくこと、その上で必要時は専門家に相談することをおすすめします。

活性酸素の役割
運動ホルミシスの効果は、活性酸素の産生を介して生じると考えられています。適度な活性酸素の産生が、体内の抗酸化システムを活性化し、全身的な抗老化作用をもたらす可能性があります

栄養素との相互作用

  1. カロテノイドの効果:
    アスタキサンチンなどのカロテノイドの摂取が、海馬の運動ホルミシス効果を拡張する可能性があります
  2. 抗酸化成分の影響:
    ビタミンEやN-アセチルシステイン、ケルセチン、レスベラトロールなどの抗酸化成分が運動パフォーマンスに影響を与える可能性があります。

※ 上記は関連性ありそうとのことですが、まだ研究段階のようです。私は運動量が多い方なので、アスタキサンチンや抗酸化物質の摂取は心がけるようにしています。

筋トレとスポーツへの応用

筋力トレーニングの効果
適切な負荷の筋トレは、筋肉の成長を促進し、生活機能の維持・向上、疾患発症予防、死亡リスクの軽減につながります

組み合わせの重要性
様々な運動様式を組み合わせ、全身をバランスよく刺激することでより効果が高まります。

まとめ

ホルミシス効果を考慮した適切な強度と種類の運動プログラムを実施することで、筋力向上、認知機能改善、ストレス対処力の増強など、多面的な健康効果が期待できます。個人の体力や目的に応じて、適切な運動プログラムを選択することが重要です。

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